仕様書の作成を1日中続けて夜更けになった。疲れているものの、できるところまで進めようと、仕事を続けてしまう――。こういったことはITエンジニアの身によくあることだろう。確かに仕事がはかどればすっきりするので、無理をしがちになる。
この行動に対して、「疲れているのに仕事を続けてはいけない」と脳科学の専門家は注意を促す。疲れによってやる気がなくなることが、脳の研究から明らかになっている。夜更けまで仕事を続け、脳が疲れてくると、不安や自信のなさといったマイナスの感情を持ちやすくなる。このマイナス感情がやる気の阻害要因になるからだ。
特集記事では、このような場合、仕事を切り上げることが、やる気を維持するためには大切だと触れた。とはいえ、こういうときに限って、トラブルの原因究明や解決策の検討といった、一筋縄ではいかない仕事に取り組んでいることは多い。そういう仕事でも、「切り上げて大丈夫なのか」と疑問を持つ読者もいるかもしれない。
だが、その心配は無用だ。脳科学の専門家である、河野臨床医学研究所付属北品川病院の築山節氏(院長)は、仕事を切り上げるとき、積み残した課題や明日取り組む事柄を三つ程度メモなどに書き出すことを勧める。睡眠中の脳の働きを利用して問題解決を図るためだ。
脳は睡眠中、その日に得られた情報を整理している。睡眠前に課題を書き出しておくと、その書き出された内容に沿って脳内で情報の整理が睡眠中に行われるのだ。そのため翌日、課題の解決策に関してひらめきを得やすくなる。
やってはいけない“やる気向上策” - 記者の眼:ITpro